お疲れ様です。しがないWEB広告屋です。
「WEB広告業界に転職したいけれど、自分に向いているか不安」 「今の職場で優秀な先輩を見て、どうすればあんな風に活躍できるんだろうと悩んでいる」
そんなふうに思ってネットで検索すると、「論理的思考力が高い人」「コミュニケーション能力がある人」「タフネスな人」といった記事がたくさん出てきますよね。
もちろん、SEO上位に出てくるような記事に書かれていることは正しいですし、決して間違いではありません。 ただ、現場で6年間やってきた身からすると、「少し綺麗にまとまりすぎているというか、一般的なことしか書いてないな……」と感じてしまうのも正直なところです。
そこで今回は、あくまで「私の6年間という限られた経験の中での話」という前提にはなりますが、現場の最前線で見てきた「ガチで評価されている人」の特徴についてお話ししたいと思います。
泥臭い現場のリアルな意見として、一つの参考にしてみてください。
💡 1. 専門用語を捨てて、前提を揃える「翻訳家」になれる人
よく「コミュニケーション能力が必要」と言われますが、WEB広告の現場においてそれは「誰とでも仲良くなれること」や「流暢にプレゼンができること」だけではありません。
私が思う一番のコミュニケーション能力は、「専門用語を捨てて、クライアントの言葉に翻訳できる能力」です。
専門用語を並べるのは簡単
WEB広告業界は、とにかくアルファベットの専門用語(CPA、CPC、CVR、インプレッションシェア…)が多いです。 少し知識がついてくると、ついこんな話し方をしてしまいがちです。
「現状、CPAが高騰しているので、まずはCPCを下げるために〜。同時にCVRを上げる施策として〜」
代理店の中での会やクライアントも詳しい方なら、これで全く問題ありません。 しかし、相手がWEB広告の専門家ではないクライアントだった場合、「専門用語をバーっと並べられても、何を言っているか全く分からないよ」と困惑させてしまいます。実際年間100億規模で広告費を使っているような企業であっても、担当者は細かなWEB広告用語を理解していない、というケースは全然あります。
「前提知識」から丁寧に揃えられる人が信頼される
一方で、現場で本当に活躍している人(クライアントから長く信頼される人)は、「前提知識を揃える」のが圧倒的に上手いです。
専門用語をいきなり使うのではなく、まずは言葉の定義を相手の目線に合わせて翻訳します。
【優秀な人の説明例】
「CPAというのは、CV(成果)を1件取るのにかかる費用のことを指します。 今回の御社の案件だと、CVは『〇〇の問い合わせ』になりますよね。つまり、『〇〇の問い合わせを1件取るのにかかっている費用』がCPAとなります。」
ちょっと極端な理論かもですが、
このように、まずは前提をクライアントとしっかりすり合わせます。
特にクライアントが初めましての方なら、どのくらいの知見のある方なのかを会話の中で読み込むスキルもとても重要です。
さらに活躍する人は、口頭だけでなく「資料の見せ方」も工夫しています。 例えばロジックツリーなどの図解を使って、「なぜ今、CPCを下げる必要があるのか?」「どこがボトルネックになっているのか?」を視覚的に整理し、クライアントが直感的に理解できるように見せるのです。
WEB広告という少し複雑な仕組みを、クライアントが「自分ごととして理解できる言葉・図解」に翻訳できる人。 これが、現場で本当に重宝されるスキルのひとつだと思います。
💡 2. 完璧主義を捨て、得意先と「一緒に正解を探せる」人
ネット記事には「論理的思考力が必要」とよく書かれていますが、これは「最初から100点の正解を出せること」ではありません。
WEB広告の世界には、やってみないと分からない変数が多すぎます。 最初から完璧なシミュレーションや、絶対に当たるクリエイティブを作ること、完璧な媒体選定は、神様でもない限り不可能です。
「私が正解を知っています」というスタンスは危ない
現場で活躍できない人が陥りがちなのが、「プロだから正解を出さなきゃ」と一人で抱え込み、いつまでも提案に持っていけないケースです。しかし、時間をかけて出した「完璧なプラン」が外れた時、クライアントとの信頼関係は崩れていきますし、自信もどんどんなくなっていってしまいます。
逆に、活躍する人は「代理店として検証設計を作る」という前提で動きます。
AとBの訴求、どちらにも良い点があります。
だからこそ、最初の2週間でこういう『検証設計』でテストをして、一緒に勝ちパターンを見つけに行きませんか?
私たちの推奨としてはこういった検証スケジュール、検証方法が良いと思っています。
このように、「検証の設計図」を引いて、クライアントと合意形成ができる人です。
「検証まではしましょう」、という提案は多いのですが、検証はあくまでPDCAを回さないと意味がないです。
そのため最初の時点でどうなったら勝ち負けが決まるのか、勝ったらどうするのか、負けたらどうするのかまで引ける人が求められます。
クライアントの「パートナー」になれるか
「御用聞き」として言われた通りに設定するのではなく、また「先生」として一方的に教えるのでもなく。 「一緒に霧の中を歩いてくれるパートナー」として、リスクとリターンを共有できる人。
こういうスタンスで仕事ができる人は、仮に施策が失敗しても「じゃあ次はこうしましょう」と前向きな話ができ、結果として長く信頼される印象があります。
(というより、最初に設計ができていても失敗パターンまで織り込んでいるので、PDCAが止まらず信頼に繋がります。)
💡 3. 個人の知見を「組織の資産」に還元できる人
3つ目は「組織への貢献」です。(ゴリゴリ営業会社とかだと当てはまらないかもです。)
WEB広告まだまだ業界の歴史が浅い事もあり、ある案件の検証による正解パターンの創出、自社内でのルールの変更が毎月のように出てきます。
これを一人ですべてキャッチアップし続けるのは限界があります。
だからこそ、「自分が得た知見」をチームにシェアできる人は、組織としてとても評価されます。
「Notion」「PowerPoint」などに言語化できる強さ
具体的には、自分が担当案件で困ったことや、上手くいった「クリエイティブのPDCAの回し方」「媒体勝ちパターン」などを言語化し、NotionやPowerPointなどの社内ツールにテキストとして残せる人です。
- 普通の人: 自分の案件だけで手一杯。「俺の案件は俺しか回せない」状態になる。
- 活躍する人: 「この失敗、他の人もやりそうだな」と気づき、マニュアルや資料に残して共有する。
「自分だけが売れる」のではなく、「自分の知見を使って、チーム全体の底上げができる人」。 こういう人は、役職がついたり、より大きなプロジェクトを任されたりと、確実にキャリアアップしていきます。
特に資産を残せるということは、引き継ぎがしやすいという再現性を作れる人、ということになるため、上に上がりやすいです。
⚠️ 逆に「個人としては優秀だけど評価されない」人の典型例
ここまで「活躍する人」の特徴を挙げましたが、逆のパターンも紹介しておきます。 「数字は作るけれど、組織にとってマイナスになる人」です。(もちろん組織によっては営業利益至上主義もあると思います。)
これは私の実体験でもよく見かけるケースです。
- 売上至上主義の「一匹狼」: クライアントから予算を引っ張ってくる力はあるが、自分のノウハウを一切共有しない。
- 部下を潰す「クラッシャー」: 「なんでこんなことも分からないの?」と詰め続け、下についた人が次々と辞めていく。
短期的に見れば会社に利益をもたらしますが、長期的には「人が育たない」「組織が疲弊する」という大きな損失を生みます。 最近のWEB広告業界では、こうした「チームワークを乱すハイパフォーマー」は、徐々に評価されにくくなっていると感じます。もちろんゴリゴリのベンチャーなどでそんな事を言っていられないケースは除きますが、大手ではこの動きが加速していると感じます。
🚀 凡人が「活躍する側」に回るための第一歩
ここまで読んで、「自分にはハードルが高いな……」と感じた方もいるかもしれません。 「翻訳家」になったり、「検証設計」を引いたり、「組織に還元」したり。
でも、安心してください。最初からこれができる人はいません。 私も新人の頃は、ただのテレアポロボットでした。
まずは「共通言語(ルール)」を知ることから
これらのスキルを身につけるための大前提。それは、「WEB広告の基礎的なルール(用語や仕組み)」を知っていることです。 ルールを知らないと、翻訳も設計もできません。
もしあなたが未経験や新人なら、まずは焦らず「知識のインプット」から始めてみてください。
以前の記事でも紹介しましたが、体系的に学べる「本」を読んだり、効率よく「スクール」で全体像を掴むのが、遠回りに見えて一番の近道です。

ルールさえ自分の中に入ってしまえば、あとは現場で「翻訳」や「検証」の実践を積むだけです。
📉 まとめ:WEB広告業界は甘くない。でも「正しい努力」は裏切らない
今回の記事のポイントをまとめます。
- 翻訳家になる: 専門用語を使わず、クライアントが分かる言葉と図解で「前提」を揃えられる。
- パートナーになる: 正解がない前提で、「検証設計」を引いてクライアントと一緒に答えを探せる。
- 組織を強くする: 個人の知見をNotionなどで言語化し、チームの資産にできる。
ネット記事に書かれている「キラキラしたスキル」を持っていなくても大丈夫です。 泥臭くても、相手の目線に立ち、失敗を次の糧(検証・共有)にできる人なら、この業界で必ず活躍できます。
今は自信がなくても、一つずつ「できること」を一緒に増やしていきましょう。


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