📌 はじめに:広告代理店の「働き方」は本当に激務なのか?
広告代理店というと「激務」「ブラック」「休めない」というイメージを持たれる方も多いと思います。
私も最初にWEB広告業界に入ったときは、まさにそういった噂を耳にしていました。
ただ実際に働いてみて思うのは、「どこの会社か」よりも「どんな案件を担当しているか」で働き方は大きく変わるということです。(どうしてもここは運要素が大きくなってしまう点だとも思います。いわゆる配属ガチャですね。)
この記事では、私自身がWEB広告代理店で働きながら感じた“土日・休日のリアル”についてお伝えしつつ、ムリのない環境を見極めるコツをまとめます。ちなみに私は総合代理店にも出向していたのでどちらのリアルもある程度わかります。
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💼 広告代理店の働き方が「激務」と言われる理由
1. 案件単位でスケジュールが変わる
広告代理店は案件単位で動くため、クライアントの商材やキャンペーン時期によって業務量が大きく変化します。
たとえばイベントやセール時期に合わせた広告配信では、前後の期間が非常に忙しくなります。
特に以下のような業種は、土日をまたぐ対応が発生しやすいです。
- 公営競技・スポーツ系(週末の試合やイベントに合わせた配信)
- イベント・レジャー系(週末に開催が集中)
- EC・キャンペーン系(セール開始や終了のタイミング)
2. クライアントファーストの文化が強い
広告代理店は「クライアントの成果=自社の成果」という構造のため、どうしてもクライアント都合の急な修正や要望対応が発生します。
これは業界全体の宿命でもあり、「土日に仕事の連絡が入る」こと自体は珍しくないのが現実です。就活や転職中も「クライアントファースト」という言葉がよく使われますが、この部分が大きいと思います。もちろんその結果得られる成果は全員で喜び合える部分です。
🕒 私が経験した“土日稼働”のリアル
私自身、完全に土日を休むというよりは、週末も1〜2時間ほど仕事をすることが多かったです。
とはいえ、実際に出社して長時間働くということはほとんどありませんでした。(特に私の時はコロナ過という事もあり、テレワークもしやすかった事が要因かもしれません。)
メールチェックや簡単な数値確認を自宅で済ませる程度で、「しっかりリフレッシュの時間は確保できていた」と思います。
また、私が在籍していた代理店では「休日稼働は最終手段」という空気感もあり、案件状況を踏まえてチーム全体で調整する文化がありました。
このあたりは、会社の方針や上司の考え方にかなり左右される部分です。私の組織ではどうしても動かないといけない場合は得意先にも休日稼働Feeを取ろうという話しが出るほどでした。(この点も同じ会社であっても部署によるのでなんとも言えないところではあります。)
⚠️ 土日労働になりやすい案件の特徴
土日に働く可能性が高い案件にはいくつかの共通点があります。特に以下のような特徴を持つ案件は、スケジュールが不規則になりやすいです。
- 商戦期やイベントタイミングが土日に集中する
- クライアントがBtoC寄りで、週末の動きを重視している
- 自社キャンペーンの担当者も休日稼働している(その合わせ対応)
- コンペ対応が多い
逆に、得意先も同様に土日休みや代理店側への理解がある案件では比較的安定しやすい傾向があります。(とはいえ提案が週明けにあったりするとどうしても土日に最後代理店側は提案修正などを行っている、というケースもあります。)
🔍 「ムリのない職場」を見極める3つのポイント
1. 案件の業界構成やコンペ頻度などを確認する
求人票や面接時に「どんな業界の案件を多く担当していますか?コンペ対応などはどのくらい発生しますか?」と質問してみてください。
BtoC中心でイベントやキャンペーン系が多い事やコンペが多いと、土日稼働が増える可能性があります。
一方で、基本BtoCであってもイベントやキャンペーンがバンバン行われるような業界ではなかったり、コンペも発生しづらい構成なら土日稼働は少ないことが多いです。
2. チームの体制・サポート範囲を聞く
一人あたりの担当社数やサポート体制も、働き方を大きく左右します。「担当数が多すぎる=稼働時間が長くなる」傾向は明らかです。
面接の際に、1人で何社担当するのか、担当社数が多い場合はどのくらいの案件比重になりやすいのか、案件規模はどのくらいか・運用と営業で分業しているのかを聞いておくと良いです。
分業レベルによっては前任者が頑張りすぎていて自分が被害を被る事もあるのでご注意ください。ただし、別記事でも書いていますが、最初は営業も運用もできた方がキャリアの選択肢が広がるのでバランスは大事です。一人あたり5社を超えてくると多いなと思います。(案件規模にもよります。)
👉 営業と運用の違いについて知りたい方は下記記事から

3. 休日対応の文化を把握する
「休日対応は会社としてどのように扱っていますか?」という質問も効果的です。
企業によっては、休日対応が必要な場合は代休取得や手当支給が明示されていることもあります。“休日に働くのが当たり前”ではなく、“必要なときに柔軟に対応”できる職場を選ぶのがポイントです。
ただしセンシティブな内容になってはくるので、実際に質問する際はエージェントさんと相談しておき、この会社には聞くべきかなどは事前に調整しておいた方が良いです。会社によってはエージェントさんも詳しく知っており、わざわざ面接の場で聞く質問ではないケースもあります。
🤝 広告代理店で「働きやすさ」を感じた瞬間
私が個人的に「働きやすい」と感じたのは、案件以外のチーム文化がしっかりしていた職場でした。たとえば、
- 休日のチャット返信を強制しない(そもそも送らないという文化が定着)
- 残業が多くなりそうな時期はメンバー同士でカバーし合う
- 案件の繁忙期をチーム全体で共有して助け合う
こうした環境では、多少の土日稼働があっても、精神的な負担は圧倒的に少なかったです。結局のところ「ムリのない職場」は、働く人同士の思いやりと調整文化があるかどうかで決まると感じています。こういった点でも広告代理店全般が「人」が重要といわれる点なのかなと思います。
✅ まとめ:広告代理店=激務とは限らない
広告代理店の働き方は、「会社」よりも「案件」で変わります。確かに土日勤務が発生するケースはありますが、それは一時的な繁忙期や特定業界に限られる場合がほとんどです。
- 分業が進んでいる職場
- チームワーク重視の文化
を選べば、ムリなく働ける広告代理店のキャリアも十分に可能です。
広告代理店で長く働きたい方こそ、「激務かどうか」ではなく「どういう案件・文化を持つ会社なのか」に注目してみてください。総合代理店、WEB専業代理店どちらであってもこの考え方は変わらなかったなと思います。
❓ よくある質問(FAQ)
- 広告代理店は全て激務なんですか?
-
すべてが激務ではありません。案件の種類・チーム体制・クライアントの業界によって大きく異なります。総合代理店とWEB専業での差はあまり感じなかったです。
- 完全週休2日で働ける広告代理店もありますか?
-
あります。時期によっては1〜2時間ほど働く事はありますが、土日稼働を少なく働く事は可能です。
- 土日も働く人はどんな案件を担当しているんですか?
-
公営競技、スポーツ、イベント、EC系など週末に動きのある業界の案件を持っている方が多いです。(必ずではないです。)


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